歯がグラグラ揺れるようになってからの依頼は、結構あるんですか??


はい、ありますあります。
「歯がグラグラだから診てほしい」というお申し込みも、結構多いです。
ご家族様も親御様の歯はなかなか見ないので、「痛い」と言われて初めて見て「こんなに揺れているんだ」と初めて気付くケース、実は多いんです。
歯が揺れている~歯周病の治療
「歯がグラグラしている」
「歯ぐきから出血している」
「口がくさい」
歯周病は昔、歯槽膿漏と呼ばれていました。
歯を失う原因の1位は虫歯と思われがちですが、実は歯周病です。
歯周病のサインは、歯ぐきから血が出る、歯が揺れる、また独特のにおいもします。
歯周病の怖いところは、その影響が口の中にとどまらないことです。

歯周病の原因は?
歯周病の原因は、ずばり「歯磨きが出来ていない」ことです。
口の中に汚れが溜まり、歯石になり(歯石は歯垢とミネラルが結合した軽石のようなもの。そこにバイキンが住んでしまいます)、それが歯ぐきに悪影響を与えます。
バイキンが歯を支える骨(歯槽骨:しそうこつ)を溶かすことで、歯が揺れてきます。
教えてラビットさん!現場の声
相談員の森さんに、訪問現場での実際の歯周病治療の流れについて聞いています。

まず、口の中をキレイにするため歯石除去など先生がお口の中をケアや消毒をして、歯周病の薬を塗ります。
歯周病治療は、継続的な口腔ケアも大事な治療です。
私達訪問歯科が1週間に1度行くまでの間(口腔ケアで1週間に1度の訪問も可能、詳しくはお尋ねください)は、ご家族やヘルパーさんにお口をキレイにしていただくために指導させていただくことも可能です。
ヘルパーさん、看護師さん、デイサービスのスタッフさんにも必要であれば情報共有して皆で協力して患者さんのお口を守ります!

歯周病の本当の怖さは「全身に与える影響」です
どうして歯周病に罹ると歯が抜けてしまうのでしょうか?
歯周病菌の毒素が歯を支えている骨(歯槽骨:しそうこつ)を溶かすことで、歯が抜けるのです。
また、歯周病菌は歯ぐきなどから血液中に侵入して、身体全体に影響を与えます。
歯を失うこともさることならがら、実は身体への影響の方が更に心配です。
訪問歯科を受ける方に特に関係が深いのは、下記の2つです。
歯周病に関わる「怖いこと」
下記では、訪問歯科に関連が深いものをご紹介します。
1誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)
食べ物や唾液(だえき)が誤って気管から肺に入り炎症を起こすと「誤嚥性肺炎」になります。
「誤嚥性肺炎」は、2022年の日本の死因の第4位になっています。
(2017年から、肺炎とは別に「誤嚥性肺炎」という項目が追加されています)
出典:令和4年(2022) 人口動態統計月報年計(概数)の概況

2認知症
歯を失い噛めなくなると、認知症のリスクが約2倍になるというデータがあります。
また、噛む刺激で脳の血流がよくなり(1回噛むことで脳に弁当に入っている醤油1つ分の血液が行く)、前頭前野など脳の様々な場所が活性化し、機能を回復させることが最近の研究で分かってきています。
他にも歯周病があることで、糖尿病、敗血症、心筋梗塞などの心疾患、脳梗塞などのリスクも高くなります。
歯周病治療の方法
「歯周病の治療は具体的には何するのだろうか?」
虫歯と違い、イメージしずらいのが歯周病治療です。
歯周病治療の具体的な治療の進め方をご案内いたします。
- 専用の器具で、プラーク(歯垢:しこう)を除去します。
- 歯ぐきの腫れが収まったら、水と超音波の振動で歯石を落とす「スケーラー」を用いて歯石除去を行います。
- 歯周病が改善したら、定期的ケアをして再発防止します。
